演奏の合間にトークを交え、リラックスした雰囲気でクラシックの名曲をお聴きいただこうとのコンセプトで、1984年に始めた私のアフタヌーンコンサート、その第32回を、10月6日(日)の午後2時から、東京文化会館小ホールで開きます。
今回は長年のデュオ・パートナーである土屋美寧子との共演で、モーツァルト、プーランク、グリーグのソナタを演奏します。時代もお国柄も違う3人の作曲家のスタイルをどう弾き分けるか、私はそれを今回の課題として練習を続けています。
私にとってのクラシック音楽、それは人生最後の日まで研究を続け、身を捧げるに相応しい宝物です。そして、もしかすると若いころに比べれば技術は衰えているかもしれませんが、79歳の今だからこそ表現できる世界もあることを、これらの作品を通じて実感しています。それは、言葉にしてしまうと「音楽がどれほど素晴らしいものなのかを伝える」ということになるのですが、素晴らしいと言っても漠然としていて、ぴったり来ないと思います。
私は、これまで何度か「巨匠」と呼ばれる人たちの演奏を聴きましたが、その時の感覚は、正に「鳥肌が立つ」という感じ、背中がぞくぞくし、次に胸の中が温かい喜びで溢れて、「ああ生きていて良かったな」と思う、そのような経験でした。
それと同じものを皆さんに感じていただけるように弾くこと、それが私の究極の目標であり、今回もそれに少しでも近づきたいと願って演奏します。
チケットは、私のホームページからお申し込みいただけます。
また、視覚障害者とお付き添えの方のために、割引チケットも用意しています。これは、下記のホームページからお申し込みいただけます。
皆様のご来場を、心からお待ちしています。